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顔料と染料の違い
顔料と染料の違いは溶剤に溶けるか否かです。溶剤に溶けるものを[染料]、溶けないものを[顔料]といいます。染料は繊維を染める為に、顔料は絵具や化粧品などで用いられています。染料は溶剤に溶ける為、複数の色を混ぜ合わせることで比較的容易に新たな色を作る事ができます。反面、光に長い時間当たると褪せてしまう色が多くあります。顔料は溶剤に溶けない物質である為、溶剤の中で均一に混ざった状態となります。この為、色のムラが無く均等に描く事が可能です。また染料に比べて耐光性や耐水性に優れています。
顔料と染料の歴史
まず人類が最初に用いたのは赤色の顔料だったようです。赤色には生命を与える力があると信じられたようで、死体を赤土に埋葬したり、骨を赤く塗った遺物が発見されています。赤色の素になるのが酸化鉄で、身近な自然の中に多く存在し地表に露出していて入手しやすい色でした。紀元前1万5千年頃のアルタミラやラスコーなど洞窟画の原始時代には黒・白・褐色・赤褐色・黄色の系統の5色が使われていますが、まだ青や緑色の系統は無かったようです。一方、染料は紀元前数千年の古代遺跡や古墳から、藍染の麻布、あかね染の木綿などが発見されており、装飾品を彩るために古くから染料は使われていたと推測されています。人類は長い間、草や木などの植物、貝や昆虫に至るまで天然の素材に様々な染料を求めてきました。こうした天然染料の代表的なものには、藍草の葉、あかねの根、紅花の花、紫草の根、黄肌の樹皮などがあります。しかし、藍を除いてはあまり満足できる染色効果が得られませんでした。理由として、天然染料には特有の良さがあるものの種類は多くなく、また品質を安定させるのも難しい為、一度に得られる量も限られるという難点があった為です。しかし、19世紀中ごろに合成染料が作り出された事により染料の歴史が大きく変化します。近代産業の発展の中で藍とあかねは合成化学の芽を育てられ、藍は合成インジゴとして、あかねはアントラキノン化学の基礎となり、双方は合わせてインダンスレン染料へと発展していきました。さらに、石油化学の発展に伴い見出されたアニリンやアリザリンの合成は、合成染料の飛躍的進展に貢献しました。
クサカベ ピグメントシリーズとは?
クサカベのピグメントシリーズは絵画用の顔料を使いやすくパッケージした商品です。各種の専用メディウムと合わせることで、オリジナルの油絵具・水彩絵具・アクリル絵具を自作することが出来ます。クサカベのピグメントは通常色の数が豊富であることはもちろん、蛍光色・パールカラー・偏光カラー・グリッターダスト・蓄光・螺鈿色に至るまで、実に多彩でユニークなカラーラインナップが展開されています。中でも「蓄光グリーン」は珍しい蓄光顔料で、発売当初大変話題となりました。蓄光顔料とは光りを蓄積し、暗闇にした時に発光する顔料です。従来の蓄光顔料は水に弱く化学変化がしやすいという難点がありましたが、クサカベの蓄光顔料はそれを覆す耐水性を備え、長時間強く発光する性質を保ちます。この機会に各種絵具づくりから、暗闇の中で光る作品の制作に是非チャレンジしてみては如何でしょうか?
シュミンケについて
「ベストを尽くす為に妥協をしない」ドイツが誇る絵具メーカー。「ヘルマン・シュミンケ」と「ヨセフ・ホラダム」の二人によって「シュミンケ」社は創業されました。1881年にイタリアのフローレンス アカデミーで絵具の開発をしていた「チェーザレ・ムッシーニ」教授から伝統的な樹脂油絵具、ムッシーニ油絵具のレシピを受け継ぎ、販売を始めました。後の1893 年にはヨーロッパで最高品質とされるホラダム透明水彩絵具を発明し、ヨーロッパで特許を取得。会社は急速に発展し、当時のドイツのトップ絵具メーカーの地位を獲得しました。シュミンケは長い歴史の中で認知され、数多くの有名アーティスト、修復家に支持されました。世界で最も品質の良いドイツ製絵具を造り続ける事を使命に掲げています。
「ムッシーニ油絵具」について
シュミンケの最高級樹脂油絵具ムッシーニは、業界の最高の水準を満たすべく、極めて特別なプロセスで製造されている、世界的にみても比類ない油絵具です。それぞれが純粋な形で、できる限り最高の濃度で含まれている、最良の伝統的な顔料と、新しく開発された極めて上質の多くの顔料を色によって使い分けています。ムッシーニの101色はすべて、最高の耐光性(83の絵具が上位にランクされています)、最大の明度、そして色彩の純度を有します。1色の油絵具を作るのに、使用する顔料の種類があまりにも多すぎると、パレットで混ぜたときに絵具が「灰色がかってしまう」場合があります。64の単一顔料のみを配合して絵具の純度を維持することによって、ムッシーニは絵具を混ぜたときに極めて優れた、くっきりと鮮やかな色が得られることを保証します。ムッシーニの全110色のうち42の絵具は透明もしくは半透明であるため、光を深く浸透させ、とても素晴らしい明度と豊かで明るい色彩を生み出す(半)透明の絵画技法に完璧に適しています。